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「だらしない夫じゃなくて依存症でした」ネタバレありのあらすじ解説感想、共依存の結末

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だらしない夫じゃなくて依存症でした」は優しかった夫がアルコール依存症患者になり徐々に生活が壊れていく姿、そしてそこから立ち直るために戦う姿を描いた漫画です。

今回は三森みささん著の「だらしない夫じゃなくて依存症でした」をネタバレありでストーリー解説し、最終回までの感想を書きます。

 漫画のポイント

  • 最初はお酒が多いかなと思っていた
  • 毎日記憶を無くすまで飲み、暴言を吐くようになる夫
  • 依存症患者に精神論は通じない、必要なのは治療
  • アルコール依存症患者の家族もアルコール依存症の被害者

通称「だら夫」は厚生労働省監修のもと書かれており、2019年現在厚生労働省のホームページにて無料で全話公開されているのでぜひ読んでください♪

「だらしない夫じゃなくて依存症でした」のネタバレありのストーリー解説

「だらしない夫じゃなくて依存症でした」のネタバレありのストーリー解説

「だらしない夫じゃなくて依存症でした」 は全10話で構成されています。ストーリーを解説しながら感想を書いていきます。

夫の依存症の始まりと依存症患者からの告白

ゆりは大学生のとき、明るく優しいショウと出会い付き合うようになりました。

少し飲み過ぎてしまうところもあるけれど気遣いの多いショウ。就職してから仕事の付き合いとストレス解消のためお酒を飲む頻度が増えていきました

ショウは一時的にお酒を飲むことを辞められたのですが、しばらくするとまた飲むようになっていました

明るく優しいショウ…。少しずつ彼の様子がおかしくなるところがリアル

ゆりは幼馴染のマユに ショウがお酒を飲みすぎることを相談したところ、マユは自身が薬物依存だった経験から夫のショウはアルコール依存症だと指摘します。

ゆりはショウの状態は依存症というほど酷くはないと受け止められないのでした。

痙攣して失神するまで薬物に依存するって怖すぎる。。。マユの闇が深過ぎて震えた

ショウのアルコール依存はさらに酷くなり疲れきったゆりは職場の先輩に相談します。

すると先輩がギャンブル依存症だった経験からショウには依存症の疑いがあることを指摘されるのですが、ゆりはショウは依存症ではなくだらしないだけなのだと思うのでした。

先輩のギャンブルで嘘までついてお金を盗んで借金した話が壮絶すぎて、ゆりの自分の夫はまだ大丈夫と思いたい気持ちは痛いほど分かるなぁ

アルコール依存患者との向き合い方

アルコール依存患者との向き合い方

ショウの飲酒はどんどん量が増え、ゆりに対して暴言を吐くようになっていました。

ゆりはお酒を飲んでいなかった頃の明るく優しかったショウを思い出し一人で悩みを抱え込みます。

ゆりが再び先輩にショウのことを相談をすると、依存症患者の失敗を周りがカバーすることで更に依存症が深まってしまうことを知るのです。

夫を支えているつもりが逆効果になったことを知りショックをうけるゆり。

ゆりはアルコール依存症の接し方を学び、夫のショウと再び向き合い始めるのでした。

ゆりがショウを見捨てずに頑張ってるのがすごすぎるよ。私がアルコール依存症の彼氏と付き合った時は暴言を吐かれすぎて心が持たなかったよ。

ゆりは一人でアルコール依存症の自助グループ、家族会へ参加をします。一人で抱え込んでいたいゆりにとっては救いとなる場所になるのでした。

入院そして依存症からの回復

そしてある日、ショウは酔ったまま仕事をしていることがバレてしまいます。職場の先輩の勧めで仕事を休み入院を決めるのでした。

ショウは仕事を休むことに抵抗を感じたものの、ゆりの支えで入院し、依存症からの回復を見せます。それでも依存症からの回復は一筋縄にはいかず、またお酒を飲んでしまうのでした

ショウはアルコール依存症の自助グループに参加するようになりました。入院から半年、時折お酒を飲んでしまうこともありましたが順調に回復を見せています。

ショウはこれまでアルコール依存症でゆりを苦しめ続けてきたことを謝ります

ゆりは傷つけられたことは忘れられない、けれどショウの本当の優しさを知っているから許すことはできるといい、2人でアルコール依存症から回復することを約束するのでした。

ショウ、良かったね。ショウの職場の人たちも神がかってる。現実もこんな優しい世界だったら良いな~

作者三森みさの生きづらさと依存症の経験

作者の三森みささんは宗教家の家に生まれ、父親から暴言を受けていました。家庭環境のためアダルトチルドレンとなった三森はゲーム依存症になります。

三森さんの幼少期の環境が過酷すぎて、心に闇を抱えて当然だと思ってしまう

美大に入り、ゲーム依存症は克服できたものの、買い物依存症、性依存症、塩分依存症と次々と病気を発症します。

体を壊した三森は周囲の支えがあり回復するものの、うつ病でアルコール依存症の友人を支援して共依存の泥沼状態になりました。

優しい人ほど共依存になってしまうんだよね。。。自分は自分、人は人。言うのは簡単なんだけど、境界を引くのってどうしてこんなに難しいんだろう。

大学の教授からの自分らしく生きなさいという言葉で、自分のために生きることを決めた三森は無事大学を卒業して働き始めました。

そして仕事の忙しさから手を出したカフェイン依存症になってしまいます。

カフェイン依存症を漫画にまとめたところで依存症啓発漫画の話を依頼され、「だらしない夫じゃなくて依存症でした」を執筆することになりました。

カフェイン依存症の漫画はツイッターでバズって話題になってたよ!勉強にもなるからオススメ!

「だらしない夫じゃなくて依存症でした」結末までの感想

アルコール依存患者との向き合い方

優しかった夫がだんだんアルコールに落ちていく姿があまりにリアルです。

アルコール依存症患者の出る漫画は、依存者側に同情の余地なしな姿が描かれるが多いのですが、だら夫はショウの良いところ、アルコールに依存した背景が綺麗に描かれていました

ギャンブル依存症の先輩、薬物依存症の友達のエピソードは淡々と壮絶なエピソードが語られており、ぶっ飛びすぎていて、逆にヤバイのかわからなくなるほど衝撃的でした。

最終話ではショウを許したゆりの心の強さに震えました。私がアルコール依存症の彼氏と付き合った時は支えきれずに別れてしまったので、フィクションでもゆりを尊敬しました。

ゆりが時折ショウの優しかった過去を思い出すシーンは涙が出ます。

キラキラと輝いた過去、好きだった彼の姿を思い続けられるゆりの一途さが、ショウとの関係を諦めずにいられた理由でもあり、アルコール依存症との戦いという泥沼に苦しむ原因にもなっていのだなと感じました。

そして番外編の三森さんの依存症エッセイ。

正直言うと番外編の作者のエピソードが強烈すぎて、番外編が本編なんじゃね?と思いました。それくらい濃くて、心に響くエピソードです。

家庭環境が悪くて周りのことばかり気にするアダルトチルドレンになってしまったけれども、それが今は仕事で役立っているというところに、少しでも救いがあって良かった。

人が前向きに生きている姿は心をうつものがあります。

「だらしない夫じゃなくて依存症でした」が面白かった人にオススメ

だらしない夫じゃなくて依存症でした」は心優しい夫が暴言を吐くアルコール依存症者に変貌する過程と夫に振り回される妻が依存症と向き合っていくまでの物語でした。

だら夫のショウちゃんのようなアルコール依存症の父を持った実話エッセイに「酔うと化け物になる父がつらい」があります。

「酔うと化け物になる父がつらい」では宗教にはまった母とアルコールに依存した母に育てられた過去が描かれています。

中学2年生のときに母が自ら命を絶ち、泥酔した父の面倒をみる壮絶な毎日が始まりました。

父親が病気で亡くなり、漫画に描けるようになるまでを克明に描いています。

\ \ 家族がつらい / /

作者の三森さんの親のような問題のある親のことを毒親と言います。

もしかしたら自分も毒親になっているかもしれない、毒親育ちなのかもしれないと悩む方は毒親マンガを読んで状況を冷静に見つめてみましょう

親も人間なので悪いところがあって当然ですが、毒になるほどの人はそうそういません。

私も自分の親を毒親と呼ぶことに抵抗がありましたが、体験談を読んで確信できまし

キラリの毒親・毒彼離縁相談室を開設しました♬

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